MT4のEAはプログラミングの知識があれば、自作することも可能です。自作をしてみることで配布されているEAの中身を素早く理解できるようになります。EAにはMQL言語というMT4独自のプログラミング言語が使われており、C言語に似ているためC言語に馴染みのある方であれば、比較的早く習得できると言われています。では、自作EAを作るためにはどういったツールを準備すればいいのでしょうか。
一番手軽なのは、MT4に搭載されているメタエディター(MetaEditor)というツールを使う方法です。MT4上部のメニューバーの「ツール」からメタエディターを選べば起動できます。メタエディターではEA、カスタムインジケーター、スクリプトを作成できます。自作EAのいいとこは、どういったロジックでEAがトレードを行うのかすべて把握できるところです。日本で配布されているほとんどのEAは、ソースコードが公開されておらず、どういったEAなのかは開発者に尋ねるしかありません。しかし自分で作ったEAであれば、中身を把握しているため安心してトレードを行えるでしょう。知識が増えれば、市販品のEAへの理解も深まります。
メタエディターの最大の特徴は、なんといっても無料のMT4公式ツールであるという点です。メタエディターには「内蔵デバッガー」という機能が搭載されており、エラーの発生場所を特定し、修正を容易にしてくれます。他にも「内蔵コードプロファイラー」という機能は、プログラムコードの中で動きの遅い部分を検出し、動作を最適化します。公式のプログラミングツールですので、複雑なEAやインジケーターも問題なく作れます。
プログラミングの知識がそこまでないという方には、インターネットで無料もしくは有料でダウンロード可能なEA自作ツールを利用するという方法もあります。初心者にも使いやすいものは、基本のプログラミングはツールがやってくれ、指定されたトレードの条件を入力するだけOKというツールです。エントリーの条件や決済の条件を入力するだけなので、数分で自作EAを作れるというものですが、実装できるレベルにまで持っていくのは難しいでしょう。EAの勉強用としておすすめです。EA作成のやっかいな部分を自動でやってくれるツールも存在するので、目的に合わせて自分に適したツールを選んでください。
自作EAはいきなりゼロから作り始めるというよりは、上記で紹介したようなロジックを入力するだけでEA作成ができるツールを使ってコードに慣れることから始めたり、サンプルEAを書き換えていくことから始めていくことがほとんどです。いきなりメタエディターで自分でコードを書くというのは、ハードルが高く挫折してしまうかもしれません。MT4にはデフォルトでサンプルEAが搭載されています。このコードを参考にしながら、書き換えを繰り返せば自作EAが完成します。まずは一度やってみたいという方はこのサンプルEAを利用してみるのがいいでしょう。
自作EAツールを使ってEAが完成したら、バックテストを行い、バグやエラー、改善点を探す→修正するという作業を繰り返し行います。実際の運用にはエラー対策のプログラミングも必要になってきます。最適なパラメーター値を見つけるためにも、繰り返しのバックテストが必須ですので、ここまででもなかなか骨の折れる作業です。実装できるレベルのEAができたとしても、勝てるレベルのEAにまで持っていくのが大変です。このように試行錯誤を繰り返しているうちにMT4のEAやFXトレードへの知識も高まっていくので、気になった方は自作ツールを活用してEAの中身を覗いてみてください。
EAの自作には、プログラミングの知識が必要で、すぐに利益が出すのは難しいものです。プログラミングがわからないという方でもMT4EAの無料配布サイトであれば、優秀なEAを無料でダウンロードすることができます。